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Doctor Mからのメッセージ#075                     (2007.11)
        抜歯の時に止血しにくい薬剤を止めておく必要はあるか?
 
 
アスピリン投与中の患者で抜歯の問題は?

 最近、抗血液凝固を目的として、アスピリンを連続投与されている患者が多数見受けられます。このような患者の抜歯、小手術の前には、アスピリンの服用を中止したほうがよいのでしょうか。また、中止しなくとも通常の止血法で大丈夫なのでしょうか。(柏原市、歯科)

回答 金沢大学内科教授 松田 保
 ご質問のアスピリン投与中の抜歯や小手術の問題ですが、多少出血が増えるのは確かです。ただし、抜歯や小手術後の圧迫などによる通常の止血で十分であろうと思われます。一旦止血すれば、それで充分で、ワーファリン(抗凝固薬)投与時のように手術終了後、数時間してから大出血がはじまることはないはずです。どうしても出血が気になるときには、アスピリンの長い作用からみて、抜歯や小手術の45日前にアスピリンを中止せざるを得ないと思われます。おそらく、それでも大したことは起こらないと思いますが、アスピリン中止により血栓発現の危険が増大するので、このことをどう考えるかが問題です。また、アスピリンを作用時間の短い抗血小板薬(たとえばプロサイリン)やトレンタール)、プレタール)など)にあらかじめ切り替えておいて、止血後アスピリンを再開するのも一つの方法です。

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上記はインターネットから一部をダウンロードしたものです。

ついでに ワーファリン投与中の患者の抜歯の問題は?

ワーファリン投与中についても、通常のワーファリン管理状況程度では抜歯の際にワーファリンを中止する必要は文献上はあまりないように思われます。 日本では通常は検査値の目標が大体INR=1.6~2.6という範囲である場合が多いですが、抜歯の場合のINRの推奨値は<2.5であるらしいので、敢えて中止する方が良いというものではないでしょう。その時点のINR値を確認しておくのは必要だと思います。歯科医の先生から一時中止して欲しいと連絡がある場合は、止むを得ずに4〜5日程度の期間ワーファリンを中止することが少なくないです。しかし、内科的にはワーファリン服用が望ましいということで処方されていますので、安易に自動的に中止の依頼に応じるのも悩ましいことです。内科医の方から一時中止を勧めるものではないことを書いておきます。アスピリン(抗血小板剤)の場合に「私は止めて頂かなくても結構です」と明言される歯科医に当たったことはあります。心臓の機械弁置換術を受けている患者さんなどは極力、ワーファリンの服用を中止することは避けたいものだと思います。ただし、内視鏡で生検するような場合は、処置後の万が一の出血はチェックするのは難しいので(歯科治療の場合は容易)、仕方なく、ワーファリンやアスピリンなどの薬剤は一時中止するのが一般的であります。

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