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Doctor Mからのメッセージ#074 (2013.01)

        
ジェネリック薬品とはどういうものか?

 最近、テレビCMでジェネリック薬品(後発医薬品)大手の沢井製薬と東和薬品が有名なタレントを使って感じの悪い(と私は感じる)寸劇を見せている。このCMについての私のコメントは、先ず、この流れは厚労省が音頭をとっているということを一般の人々は知っておいて欲しいです。従来は厚労省は政治資金や天下りのせいか或いは純粋に我が国の製薬会社を海外の会社に負けないようにとの真っ当な国益のためかは不明ですが、明らかに先発メーカーに肩入れしていたのです。医師がジェネリック薬品を使うのは潜在的に品質が悪いのを利益のためだけに使うような風潮を何となく支援ないし、黙認していたふしがある。しかし、厚労省官僚は自らの医療費抑制政策がうまく進まないとみるや、ジェネリック薬品会社に大きく肩入れした保険点数の細かい変更をしています。しかし、我が国の先発薬品メーカーの薬品開発の国際競争力に対しての応援という風な大きい視点も持ちたいと私は思います。

 私は以前からジェネリック薬品を既に何割か用いていますし、他の医療機関も大なり小なりそうでしょう。医療機関の経済にもプラスになるからですよ。今後も多少ジェネリック薬品により多くシフトした割合になると思います。私どもが先発医薬品を選択している場合は2つの理由です。一つ目は先発医薬品の特許がまだ有効であってジェネリックが存在しない場合です。二つ目は医療機関の経済メリットを無視してでも、よりブランド性の高い先発医薬品を用いたいという選択をする場合です。だから、あの寸劇は医療機関の経済的立場をなんとなく誤解せしめる不適切なものです。

 先日、あのCMを見た患者さんが真似をして同じようなことを言いました。私は普通にちゃんと説明しました。「財布の損得を言いますと、ジェネリック薬品を使用すると患者さんにも得ですが、医者も得なんです。つまり貴方と同じ経済的立場です。しかし、より重要な薬剤の場合では、常からの情報提供やアフターケアなどを斟酌すると、より信用の大きい先発メーカーの方を選択したい場合もあるのです。この薬剤は先発、あの薬剤はジェネリックという判断は専門である当方に専権にして頂きたくお願いします。ただ貴方の場合は半分以上はそのジェネリック薬品ですよ」という風に。逆に、「ジェネリックを使われるのは嫌です」と強く希望する患者さんの家族が一人おられて、そのために同じ薬剤を両方品揃えしているのが一種類あります。こういうのを全部斟酌すると品揃えがどんどん増えてしまい、医療機関の煩雑さや在庫の不経済性から受け入れがたいので、院外処方箋を利用する場合があります。

 さてジェネリック薬品はと、「先発医薬品と成分や規格が同じとして承認された医薬品(後発医薬品)のこと」です。先発医薬品はその効果や安全性の研究のために高額の開発費がかかります。先発品の特許等が切れた後に販売されるジェネリック薬品には開発コストがほとんどかからないため、比較的に廉くなるのです。ジェネリック薬品はその基本成分は同一であるということでチェックはほとんどないのですが、錠剤やカプセルの作り方はメーカーによって多少の差異があるとして、試験管内や生体での「薬剤溶出テスト」というデーターを揃えて、先発品と後発品は実際はほとんど同じであると私は判断しています。なお、ジェネリック薬品会社はたくさんあるのです。



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