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Doctor Mからのメッセージ#001                     (2000.10)
                  薬はいつ飲めばよいのか 


 飲む時期をきめている場合は食前・食後・食間・就寝前・一定時間間隔などがあります。その他に頓服(頓用)があり、これは症状が出た時などに随時飲む場合です。

飲む時期は何で決まるのかと言いますと、それは一つにはその薬の特性に合う時期を選ぶということですが(この点についてはいずれコメントの予定)、2つ目に大事なのは煩わしさなしに確実に飲んでもらうということです。この2つの目的のどちらをより優先するかということだと思います。その他に、薬の副作用に胃腸障害の可能性がある場合には食後服用を勧めることになりますが、これは薬次第でもあり個人差もあり、必ずしもそうすべきというのではありません。

糖尿病などは食事の前に飲むのがその特性からは普通でしょうが(絶対ではありません、あくまでも普通)、その他の多くの薬は薬の特性に拘わらず食後に飲むようにしているものが多いですね。しかし例えば、朝食を7時、昼食を12時、夕食を19時に摂るとして、各食後に3回飲むとしますと、服用間隔はそれぞれ朝から5時間・7時間・12時間となって、かなりバラバラの間隔となります。ここでさらに朝食を9時などに摂れば、3時間・7時間・14時間とひどくばらけてしまいます。本当にこれで良いのかという疑問が出てきます。多少問題ありですが、これは1日の中で規則的な生活リズムとして食事時間を利用しているのです。つまり、簡単に確実に服用するという点を優先しているのです。薬の血中濃度に多少の不都合があっても大概は支障がないと判断されているということです。あくまでも「大概」ですが。さらに前述の通り、胃腸障害の防止のための食後服用の要素もあるでしょう。

さて、最も一般的な「食後服用」の飲み方について。よく見かけるのは「食後30分に飲みましょう」という指示です。しかし、私は食後30分にきっちり飲むのは精神面への負担が大きすぎると思うとともに、しばしば飲み忘れの原因になると思います。仕事上などで無理な場合も多いと思います。私は食後直ぐの服用を勧めています。

食後直ぐに服用するのと空腹時に服用するのとの比較を述べますと、一般的に前者はより胃障害が少ないという一方で、薬の吸収がより遅くかつより不十分ということです。ただし、ある種の薬は空腹時に服用すると吸収が悪いのがあります。

多くの薬を服用する場合に、例えば同じ朝食後の薬同志ならまとめて飲んで良いのかも知れないが、心配なので時間をずらして飲んだという方がおられます。一般的にはそこまで気を遣うことはないと思います。なお、薬の組み合わせが好ましくない場合は服用時間をずらすというよりも、処方自体を変更するということになります。薬と食事内容との相性の悪い場合は食事内容に気を付けるか、空腹時服用などの選択もありましょう。

いずれにしても、病態の差・合併症の有無・生活パターンの差・性格の差・副作用の出易さなどに個人差が大きく、気になることがあれば個別に担当医と協議相談する習慣を付けて欲しいです。風邪薬を臨時服用したからといって、大事な慢性疾患の服用を自己判断で中止する方がしばしばありますが、担当医に念を押すのが賢明です。   


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